アイシン産業株式会社

社員インタビュー 仕事・技術紹介

Customer-Inとは何か?|特注対応メーカーの営業・設計の連携術


皆さんこんにちは。「『粉』を操る技術でお役に立ちたい」という気持ちから1972年に創業し、粉に関わるすべてのお客様のために、最適な粉粒体ハンドリング機器・装置・設備を提供しているアイシン産業株式会社の広報担当です。


現在、アイシン産業では一緒に働く仲間を募集しています!


アイシン産業の強みのひとつが、お客様一人ひとりのニーズに応える「Customer-In」という考え方です。規格品をそのまま売るのではなく、お客様の課題を起点に最適な一台をつくり上げていく。それを支えているのが、営業と設計の密な連携です。

今回は、東日本営業部営業課の浅野晃平さんと、機械設計部の齋須康仁さんのお二人にインタビュー。普段どのように連携し、特注対応という仕事のどこに面白さがあるのかを語ってもらいました。

毎日が連携の連続。営業と設計の距離の近さ


早速ですが、お二人の自己紹介と担当業務を教えてください!

浅野:東日本営業部営業課の浅野です。営業窓口として、お客様からのお問い合わせ対応や、訪問・リモートでの自社製品・設備の提案と販売を担当しています。社内では、お客様からいただいた情報を設計部署をはじめとした関係部署へ展開したり、社内調整を行ったりする役割も担っています。

齋須:機械設計部の齋須です。お客様に提出する図面や、社内に配布する製作図面の作図を主に担当しています。部署として製品リニューアルにも取り組んでおり、その担当をすることもあります。


お二人は普段、どのくらいの頻度で一緒に仕事をしていますか?


浅野:齋須さんとは毎日何かしら関わりがあります。受注した案件の設計を担当してもらうだけでなく、日常的なお客様からのお問い合わせに対する技術的な見解や回答の相談にも乗ってもらっていて、日に何度も「これってどうなんですか?」と聞きに行っています。

齋須:受注案件はもちろん、見積りの引き合いの段階でも、営業から「同席してほしい」と声がかかれば打ち合わせに出ることがあります。建物は同じで、同じフロアで仕事をしているので、相手が忙しそうにしていれば「あとで声をかけよう」と様子を見ながら、自然に必要に応じて会える環境です。

「Customer-In」とは、お客様と一緒につくり上げること


─ 「Customer-In」という言葉は、社内でよく使われていますか?

浅野:この言葉が広まる前から、アイシン産業にはお客様一人ひとりのニーズに対応する社風がありました。口に出さなくても、Customer-Inの精神が根付いている社員は多いと思います。最近は商談の際にお客様へ当社の対応力をPRする場面で、切れの良い言葉として使うことが増えてきました。

齋須:経営方針の中でこの言葉が出てきたのは2〜3年前くらいです。それまでは「特殊仕様」という言い方をしていました。一から作図するような手間のかかる案件をそう呼んでいたのですが、お客様からすれば、標準品ではなく自分たちの仕様に合ったものを求めているわけです。オプションが一つでも付けば、それはもうCustomer-Inなのだと、だんだん思うようになってきました。


─ 規格品を売る会社と、特注対応のアイシン産業とでは、仕事の進め方はどのように違うと感じますか?


浅野:営業の立場で言うと、自社製品を買ってもらおうという「製品ありき」ではなく、お客様に満足いただけるサービスを提供するという意識で提案しています。機械自体は最低限のスペックさえ決まれば形にはなりますが、何のために導入するのか、どんな改善をしたいのか、どう使いたいのか、そういった部分をお客様と一緒にヒアリングを重ねながらつくり上げていく。そこが、規格品を売る会社との違いだと思います。

齋須:一品一様で製作していくので、案件ごとに仕様の漏れがないかを確認しながら対応しています。大量生産であれば製品の特定の部分に集中して進められますが、特注対応では一案件ごとに集中して向き合う必要があります。そこは大きく違うところですね。

一件の案件を、二人でどう乗り越えるか

─ お客様から相談を受けてから設計に話を持っていくまで、頭の中で何を考えていますか?


浅野:まずお客様の要望を私の方で吸い上げ、情報を整理します。「どこが一番の要点で、設計側に理解してもらわなければいけないか」「スペックなど正確に伝えなければいけない情報は何か」、そして「自分なりに噛み砕いた営業としてのイメージ」。この3点くらいに大まかに分けて整理してから伝えるよう心がけています。


─ 営業から案件が来たとき、最初に何を確認しますか?


齋須:「納期」と「特殊仕様の有無」です。納期が短ければ優先して進めますし、特殊なオプションが付いている場合は不明点を洗い出して、担当営業を通じてお客様へ確認していただくこともあります。


─ 直近で「これは二人で乗り越えた」という案件を教えてください。


浅野:3年ほど前の、主力製品であるロータリーバルブの海外向け案件です。通常は国内のお客様を通じて海外へ納入するケースが多いのですが、この案件は海外のお客様と直接契約するところからのスタートでした。要求仕様書が英文でかなりの枚数届き、まずその要望を紐解いて整理するところに時間を使いました。お客様の要求スペックと当社で対応できるスペックを表にまとめ、それを齋須さんに見てもらって、設計上問題がないかを確認してもらう。そこが営業から設計へ渡す部分での一番の難所でした。

齋須:能力面のすり合わせが必要な部分があり、そこは営業がお客様と調整してくれたので助かりました。図面が英文なのは慣れているのですが、海外のお客様は指示の出し方や確認事項が国内とは違うところがあり、手間がかかった部分もありました。それでも仕事の流れが滞った感覚はなく、納入後の大きな問い合わせも一件程度で済みました。


─ どのあたりが連携のうまくいったポイントだったのでしょう?

浅野:海外のお客様はモーターなどの部品を「このメーカーのこれ」と指定してくることが多く、それを国内代理店経由で手配するのが大変なんです。ただ、齋須さんと都度確認しながら進められたので、お客様を待たせずに対応できました。図面に対する技術的な問い合わせにも対応してもらえて、本当に助かりました。

共通の目的があるから、意見の衝突はない


─ 営業と設計で意見がぶつかることはありますか?


浅野:あまりぶつかることはないですね。結局は「お客様の要求にどう応えるか」が共通の目的なので。

齋須:物理的に難しい要求の場合は、「こういう形ならできます」という代替案を提案します。技術的に判断が必要なところは設計の見解を尊重してもらい、リスクがあればそれを営業に伝えてお客様へ説明してもらう。役割を分けつつ、最終的にはお客様の要求に応えるという一点で話し合えるので、折り合いに苦労することはないですね。


─ お互いの仕事で「これは大変そうだ」と思うことは?


浅野:設計はミスが完成品に直結するので、間違いが許されない。しかも回答には経験や実績に加えて根拠が求められる。そこは本当に大変だと思います。トラブル対応のときも、齋須さんの明快な説明に日々助けられています。

齋須:見積りの引き合い時の不明点確認などは、お客様のレスポンス次第で時間を要するので大変だろうなと思っています。

特注対応だからこそのやりがい、そして向いている人

─ 特注対応ならではの面白さは、どんなところにありますか?


浅野:難しい要求をクリアした経験が自分の財産になって、次の提案に活きてくるところです。手がけた製品やお客様への愛着も強くなります。お客様の「ありがとう」を一番感じるのは、時間を置いて次の仕事につながったとき。別の担当者を紹介してくださったり、異動先の工場で声をかけてもらえたりした瞬間は、続けてきてよかったと感じます。

─ どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?


浅野:好奇心が高く、どんなことにも興味を持てる人、疑問が湧いてくる人ですね。幅広い業界のニッチな面を知ることができる仕事です。お客様からも、設計部や他部署からもたくさん教えてもらう部署なので、感謝の気持ちを持てる人が向いていると思います。

─ 最後に、この環境の魅力をひと言で伝えるとしたら?


齋須:部署は違っても、同じ目線でお客様の課題に向き合える環境です。営業と設計がすぐ隣で相談し合えるからこそ、難しい一台もかたちにできる。そんなものづくりに興味がある方を、ぜひお待ちしています。


─ 本日は貴重なお話をありがとうございました!