アイシン産業株式会社

仕事インタビュー

9ヶ年の長期経営計画の現状|2025年の振り返りと2026年の取り組み


皆さんこんにちは。「『粉』を操る技術でお役に立ちたい」という気持ちから1972年に創業し、粉に関わるすべてのお客様のために、最適な粉粒体ハンドリング機器・装置・設備を提供しているアイシン産業株式会社の広報担当です。


現在、アイシン産業では一緒に働く仲間を募集しています!


今回は社長の村上に、2025年6月からスタートした「第2次長期経営計画」の初年度の振り返りと、2026年度に向けた新たな挑戦、そして私たちが目指す組織のあり方について語ってもらいました。

■「兆し」が見えた2025年。自己採点は75点


第2次長期経営計画がスタートした2025年を一言で表すと、どんな1年でしたか?

一言で言えば「兆し」が見えた1年だと言えます。今回の第2次長期経営計画は、9ヶ年に及ぶ計画を3年ごとの3つのフェーズに分けています。それぞれ「試行」「成長」「達成」とステージを上げていくのですが、その最初のステップにおいて、成功への確かな手応えを掴むことができました。


昨年度のインタビューでは自己評価を「70点」とされていましたが、今回は何点でしょうか?


「75点」ですね。自分の中では確実に底上げができたと感じています。第1次計画では財務基盤の強化を絶対条件として掲げ、純資産を10億円規模まで積み上げることができました。この余裕を次の投資に充てられる確信が持てたことが、点数アップの背景にあります。

一方で、売上目標については前期並みの約26億円という見込みで、当初掲げた増収増益には届きませんでした。特にエンジニアリング事業が目標を下回りましたが、これは大口取引の変動によるもので、悲観はしていません。経営の「仕込み」については90点を付けたいところですが、売上未達分や、新しいミッションの社内浸透がまだ道半ばである点を考慮して、総合評価をやや引き下げています。

単なる「機械売り」からの脱却。「Mission TeRA」に込めた想い


─ 今回の計画の大きな柱である「Mission TeRA(ミッション テラ)」について詳しく教えてください。

「Mission TeRA」の「TeRA」は、「Technology Resources of Aishin」から取った言葉です。

アイシン産業は、ほぼ100%が中途採用の社員で構成されている会社です。これまで多くの場合、転職してきた方は「アイシン産業のやり方」に合わせるために、過去の経験を一旦リセットして仕事に取り組んでいました。

しかし、社員一人ひとりを深く掘り下げてみると、実は非常に多様で素晴らしいキャリアやスキルを持っていることがわかります。それをリセットしてしまうのはあまりにもったいない。それぞれの過去の経験を当社のリソースとして最大限に活用し、社内のキャリア形成や育成プログラムを通じて、互いに成長していく──。そうした「人の力」を経営理念に繋げていくことが、Mission TeRAの真髄です。

また、「テラ」は国際単位系で「兆」を意味します。これから9年間の経営計画において、多くの新しいことが「兆す(きざす)」という意味も込めた、非常に縁起の良い言葉だと思っています。


DXで製造業の常識を変える。保全管理アプリ「TeRA SERVANT」の挑戦

─ DXの面でも、具体的な進展があったようですね。


はい。2025年10月から、機械の保全管理アプリ「TeRA SERVANT(テラ・サーバント)」の提供を開始しました。これは私自身のイメージを形にしたものです。

中小企業の機械メーカーは、どうしても「機械を作って売る」ということに固執しがちです。しかし、世の中を見渡せば、最近の家電には二次元コードが貼られていて、そこから取扱説明書に辿り着けるのが当たり前になっています。これを私たちの粉体機械でも実現したいと考え、DX担当社員や協力会社と共同で開発しました。


─ 具体的にはどのようなサービスなのでしょうか?


製品の銘板にある二次元コードから、その機械専用の図面や取扱説明書の閲覧、検査記録の確認、保守記録の保存ができるサービスです。現在は、ご注文いただいた当社の製品に無償でコードを刻印して出荷しており、続々とお客様の工場に設置されています。

また、将来的には当社の製品だけでなく、お客様の工場にある他社製の機械も一括管理できるようにしたり、同業のメーカーさんにもこのシステムを横展開していきたいと考えています。中小企業の機械であってもインターネットを通じてコミュニケーションができるようになれば、お客様のスマートファクトリー化にも貢献でき、世の中の役に立てると確信しています。
 

社内コミュニケーションの推進と、社員への還元


─ 組織づくりや働き方の面では、どのような取り組みをされていますか?


私が一貫して掲げているのは「Employees First(社員第一)」の姿勢です。組織が大きくなると、どうしても自分の部門を守ろうとする「セクショナリズム」が芽生えがちです。これを排除するために、部門を超えたコミュニケーションの機会を大切にしています。

具体的には、部長から課長職までを対象としたコーチング研修を実施し、1 on 1ミーティングを社内に定着させました。これにより、管理職が単なる「キャリアの長い先輩」から、真の「マネージャー」へと成長しつつあります。


─ 残業時間の削減についても、具体的な成果が出ていると伺いました。


2025年度は時間外労働の申請を厳格化し、「何となく残る」という働き方を改めるよう働きかけました。その結果、月平均の残業時間は10時間を切る水準まで低減できています。
ここで重要なのは、削減できた時間外手当分(年間約1,500万〜2,000万円)を、決算賞与などで社員に還元すると約束し、それを実行することです 。定時で仕事を終わらせることも、必要なときに残業をして責任を果たすことも、どちらも等しく賞賛されるというマインドを植え付けたいと考えています。


 

2026年度の展望:生成AIの本格実装と「80人80様」の働き方

─ 2026年度、特に注力したい取り組みを教えてください。


一つは、生成AIの本格実装です。2025年度は約半年かけて、全社員に生成AIの実体験機会を設けました。当初は戸惑いもありましたが、中にはマシニングセンターのプログラム作成にAIを活用する社員も現れるなど、活用の兆しが見えています。1人あたりの生産性向上を目指しつつ、それによって得られた利益を、皆で分け合える組織を目指します。

─ 働き方の柔軟性についても、新しい試みを検討されているそうですね。

来期(第55期)の課題として、「一人ひとりのワークライフ設計に寄り添う就業規則」の検討を掲げています。フルタイムだけでなく「私は6時間勤務がいい」「スライド勤務がしたい」といった個々の要望がある中で、80人の社員がいれば80通りの働き方があってもいいのではないか──。コロナ禍での在宅勤務を経て気づいたこの柔軟性を、制度として整えていきたいと考えています。


─ 最後に、これからアイシン産業へ応募を考えている方へメッセージをお願いします。

当社が求めているのは、自ら考えてポジティブに行動できる「エフィカシー(自己効力感)」の高い人です。中途採用で入社すると最初は孤独を感じることもあるかもしれませんが、壁を恐れず、自分の価値観を大切にしながら挑戦できる人を私たちは全力で応援します。

「将来は社長になりたい」というような野心を持つ方も大歓迎です。私自身、前職に入社した初日から「社長になりたい」と言い続け、その言葉に自分を追い込んできました。尖った人を排除せず、その個性を活かせる組織でありたいですね。

アイシン産業は、まだ完成された会社ではありません。しかし、内外の情勢変化に翻弄されることなく、船長としての私がしっかり舵を取り、社員と共に成長し続ける覚悟はできています。この「変化」の航海を一緒に楽しめる方、ぜひ私たちの門を叩いてみてください。お待ちしています。



─ 本日は貴重なお話をありがとうございました!